金属3Dプリンタの造形時に発生する失敗例とその対策

金属3Dプリンタの造形時に発生する失敗例とその対策
PBF(Powder Bed Fusion:粉末床溶融結合)方式の金属3Dプリンタにおける造形不良(失敗例)と、その対策について解説します。
反り・変形

レーザー照射時の局所的な急熱・急冷によって大きな熱応力が発生し、造形物がベースプレートから剥がれたり浮き上がったりすることです。
粉末材料が十分に行き渡らないことによりレーザーが直接造形物に照射されてしまった際にも発生します。
対策
オーバーハング部や応力が集中しやすい角部に強力なサポート構造を付与することで物理的に発生を抑制することができます。また後者の原因の場合は粉末材料の使用量を増やすことも有効です。
可動部の衝突

造形中の反りや熱変形によってパーツの一部が上方に突き出し、次の粉末を敷くためのマシン可動部と激突することです。
最悪の場合、マシンや光学系が破損することもあります。
対策
上記の「反り・変形」対策を行うことで、熱変形を根本から抑制することができます。
造形物が変形しなければ発生しません。
サイズ超過

造形エリアを超えた大きさの造形物を作成した際に発生します。
データのエラーとして造形が中断されたり、データ転送時や造形開始時にシステムが停止することがあります。
また造形エリアの外側が切り捨てられた状態でデータが出力され、必要な機能部が欠けたまま造形が完了してしまうこともあります。
対策
造形物を造形エリアに収めることで対策ができます。
高さに余裕がある場合は、モデルを斜め(対角線方向)に回転させて配置しすることで造形エリアに収めることが可能です。
複雑な内部構造や機能部品だけを金属3Dプリンタで小さく造形し、大きさを要する部品は板金加工や切削加工等で作成し組み合わせることも有効です。
まとめ
思い描いたものを100%造形できるように思える3Dプリンタですが、様々な要因により失敗することも発生します。
しかしあらかじめ対策をしたり工程を分けることによって、それらを抑制することができます。
スチウルではお客様との対話により、最適な造形方法を提案することができます。
見積もり依頼だけでも問題ありませんのでご気軽にお問い合わせください。
記事作成者

技師O
2019年入社
3Dプリンタ歴 約6年
3D-CAD歴 約6年
3D-CG歴 約8年
CAD/CAM歴 約半年
機械部品の設計からアート系の造形まで対応させて頂きます。
よろしくお願いいたします。

