ステンレスとは
stainless
ステンレスとは
ステンレスは正式にはステンレス鋼となり、さびないという意味が含まれています。 一般的に、非常にさびにくく綺麗で清潔感があるという印象のため、冷蔵庫や浴槽、またはスプーンのような食器など身の回りの様々な製品に使用されます。実際の性質でも耐熱性、強度、加工性などにおいて優れた特徴を持っています。
ステンレスの長所
ステンレスの最大の特徴はさびにくいことです。また、鉄と比較して強度が高いという長所もあります。
ステンレスの短所
鉄と比較して価格が高く、溶接も困難です。
ステンレスの種類
マルテンサイト系 SUS4xx |
SUS410 刃物類 機械のブレード部品 |
・焼入れによって硬化 |
フェライト系 SUS4xx |
SUS430 業務用厨房 自動車部品 建物内装 |
・焼入れによって硬化しない ・応力腐食割れに強いので経済性に優れる |
オーステナイト系 SUS3xx |
SUS304 |
・延性、強度、耐熱性、靭性に優れる ・唯一、磁石につかない ・応力腐食割れには注意が必要 ・リサイクル率が高い |
ステンレスの使い分け
ステンレスには様々な種類があり、それぞれ特徴がありますが、中でもSUS304・SUS430は代表的で、幅広く利用されています。
このSUS304・SUS430の違いは混ぜられている金属です。
SUS304にはクロム・ニッケルが混ぜられており、SUS430にはクロムのみが混ぜられています。
強度や錆びにくさで言えばニッケルが混ぜられているSUS304が勝りますが、
SUS430は磁石にくっつくなどの特徴があります。また、値段もSUS430の方が安価です。
金属の比較表
元素名 | アルミニウム(Al) | 鉄(Fe) | 銅(Cu) |
---|---|---|---|
軽さ | 比重2.7 | 比重7.9 | 比重4.5 |
長所 | 弾性が少なく軽い、柔らかい | 剛性が強く丈夫で重い、弾性もある | 1.熱伝導性が良い 2.低温に強い 3.電気伝導性が良い 4.非磁性体である 5.抗菌効果がある |
融点(℃) | 660.4 | 1535 | 1084.5 |
密度/硬度 | 2700 kg/m3, 2.75 | 7874 kg/m3, 4.0 | 8920 kg/m3, 3.0 |
熱伝導度 | 237 W/(m*K) | 80.2 W/(m*K) | 401 W/(m*K) |
電気伝導度 | 37.7×/m × 106S/m | 9.93×/m × 106S/m | 59.6×/m × 106S/m |
耐食性 | 錆びやすい(ステンレスを除く) | 錆びやすさは普通 (変色や緑青がある) |
錆びにくい |
非磁性 | 影響されない | 影響されない | 影響されない |
加工性 | 弾性が少ないので曲げるとひびが入りやすい。柔らかいし切断しやすい。 | 弾性があるので薄ければ曲げやすい。密度があるため切削は大変である。アルミや真鍮の2~3倍の時間を要する。 | 弾性があるので曲げにも適している。切削もしやすい。 |
代表的な利用 | 1円硬貨 アルミホイル アルミ缶 鍋、やかん 建具(窓サッシ、ドアなど) 鉄道車両(車体、吊り金具など) 自動車(ホンダNSX、プリンスR380など) オートバイのフレーム テルミット溶接の還元剤 |
鋼材 缶 工業製品 家庭用品 装飾品など |
電線や基盤の配線 エアコン 冷蔵庫 建築内装材 冷凍用機器 電線・ケーブルの材料 靴下、靴の中敷き 絨毯、マットなど |